中学2年生だった楳図かずおと京都在住の少女マンガ家・水谷武子との共作で、楳図にとってはデビュー作となる。
前半と後半を楳図が、中盤を水谷が描いている。
原作はグリム童話の『ヘンゼルとグレーテル』だが、
のちのホラーの巨匠・楳図を思い起こさせる翻案が随所に見られる。
中学2年生だった楳図かずおと京都在住の少女マンガ家・水谷武子との共作で、楳図にとってはデビュー作となる。
前半と後半を楳図が、中盤を水谷が描いている。
原作はグリム童話の『ヘンゼルとグレーテル』だが、
のちのホラーの巨匠・楳図を思い起こさせる翻案が随所に見られる。
「森の兄妹」と並ぶ、もう一つのデビュー作!古代の異民族どうしの抗争と天変地異による人類の危機と再生を描く、終末SFの早すぎた傑作。
楳図作品初の記念すべき傑作少女漫画。浦島伝説を背景に、母と娘の絆を華麗なバレエを通して描いた幻想ロマンで、貸本単行本として刊行された正・続2巻の長編。
1960年に貸本短編誌「虹」で発表された「おみっちゃんが今夜もやってくる」と「奇妙な手紙シリーズ」をまとめた作品集。
特に表題作は、その後の「へび少女」などで開花する楳図ホラーの出発点となった恐怖少女漫画の代表作で、後に「少女フレンド」で描き直され、多くの読者を獲得した名作。
少女が道で拾った人形は、3つの願いをかなえてくれる不思議な力を持った「ロマンスの神様」だった。少女は意中の転校生への恋に悩んでいたが、家に下宿していた年上女性の恋煩いの深刻さを知り、最後の願いをどうするか思い悩む。
意外な結論へと導く、青春ラブコメの傑作で、ギャグの楳図の原点。
加賀家の領主家にまつわる双子の忌まわしい伝説を基に、ねこの怨念が戦慄の現代ホラーに生まれ変わった、著者の代表作のひとつ。
物語は、加賀家の領主に、美しい花姫と領主が忌み嫌うねこ目の雪姫の双子がいたのだが、父親に毒殺された雪姫が最期に彫った猫の置物が、現代の加賀家の末裔の庭から掘り起こされ、そこから美しい姉妹、ひとみと木の実に異変が起こりはじめる…。
楳図少女ホラーの黄金期のスタートとなった記念碑的傑作。
明日退院する母親から、北の病棟に“へび女”がいるという噂話を聞かされた弓子。その女には体中にウロコがはえ、口が耳元まで裂けているらしく、恐いもの見たさの弓子がそこに向かうと、病棟には檻に入れられた女性がひとり。見た目は母親にも似た普通の女なのだが、彼女は弓子に「カエルを持ってない?」と問いかけてきて…。
1966年のTV放映と同時に連載された、楳図かずおの「ウルトラマン」!バルタン星人やメフィラス星人など、人気怪獣との激闘を連載時のカラーページ、各話扉と共に完全収録!全2巻。
高校生記者を主人公としたオムニバスシリーズ。
みやこ高校の新聞部に所属するエミ子と夏彦が体験する、背筋も凍る恐怖の数々とは…!?
女学生の憧れの美しい先生が、祈りの最中にそこに安置されていたミイラと入れ替わることから、学園中が恐怖に巻き込まれる。
楳図ホラーの中編傑作全2巻。
生まれた時から離ればなれとなっていた両親の元へ、晴れて引き取られることになった少女・葉子。孤独な施設での生活から一転、親と暮らせることに加え新居は瀟洒な洋館で、葉子は感激しきり。だが、手放しで歓待してくれた父とは違い、母は彼女を見るなり「タマミ」という別人の名を呼びかけて…?
300年に一度しか生まれない猫又の子として誕生したものの、人間に近い容貌のため一族に見捨てられた“猫目小僧”。妖怪からも人間からも忌み嫌われる少年の生き様を描いた、楳図ワールドの異色ダークヒーロー。
金持ちの家の少年・武夫に付きまとう不気味な男。顔が焼けただれたその男は、やがて帰宅中の武夫に声をかけ、父親に渡してほしいと言って細長い包みを差し出してきた。そして包みを渡された父親が開けてみると、それはなんと切り取られた右腕だった!屋根裏から、事の顛末を眺めていた猫目小僧は…!?
恋した女性のあまりにも哀しい最期。女が死の直前に叫んだ言葉「イアラ」の意味を知るため、男は悠久の時を生き続ける…。
天平の世の昔、土麻呂(つちまろ)は奴婢の娘・小菜女(さなめ)と恋に落ちた。だが、大仏を建立するために土麻呂は都に狩り出されてしまう。男に逢いたい一心で、ぼろぼろになりながら都まで歩いてきた小菜女。力尽きて現場の前に倒れていた女を救ったのは、建立の指揮官・国中公麻呂だった…。
人間の心の奥にある本能は、限りなき欲望…? それとも真実の愛…? 若き日の楳図かずおが、その比類無き感性で“愛することの恐怖”に迫る「イアラ短編シリーズ」全3巻!!
摩訶不思議な力を持ち、時を超えて存在する美少女・おろち。行く先々で哀しき運命を背負った人間と出会い、その翻弄されゆく人生を傍らから観察し続ける…。
激しい嵐をさけるため、おろちが立ち寄ったお屋敷。そこには美しい姉妹がふたりきりで住んでいた。姉・エミ17歳、妹・ルミ16歳。だが奇妙なことに、ふたりとも18歳になることを異常なくらい恐れていた。身の毛もよだつような、恐ろしい血筋の家に秘められた謎とは…?
沢田元太郎、本当は65歳。秘薬“アゲイン”によって突如肉体は少年に!! 再びの青春に孫のまことを従えて街中を駆け抜ける!!
時空を超え隔絶された地で、死の影と戦いながら懸命に生きる少年たちの愛と勇気!!明日なき人類の行く末を警告する、SFロマン!!
ある朝、大和小学校で大爆発が起こった。あとに残ったのは敷地全体を深く大きくえぐる巨大な穴。校舎ごと全てが消えてしまった!果たして子供達は、先生たちは、どこへ消えてしまったのか…?
ある日、不倫相手の羽奈子に、妻がいることを打ち明けた男。彼はさらに「妻は、今はもう人間ではない」と告白すると、いぶかる羽奈子を自宅へと連れて行く。その家はいつも真っ暗で、掃除もされていない室内はクモの巣だらけ。男が言うには、仕事が早く終わったある日、前もって知らせずに家へ帰ったところ、妻が男と密会していて、動転した彼女はクモに姿を変えてしまったというのだが…
男女の心に潜む「恐怖」を描く傑作短編集、表題作「蟲たちの家」ほか全7編!
幼い頃からその美貌でスター街道を歩み、永遠の聖美女と呼ばれる女優・若草いずみ。だが、人知れぬ彼女の素顔には、残酷な老いの痕がはっきりと広がっていた。美しさを失うことを異常なまでに恐れるいずみは、ある夜絶望から半狂乱となり、幼いころからの主治医であるひとりの男を自宅へ呼ぶ。そしてその夜から、“永遠の聖美女”は突然自分の子供を欲しがり始め…?
楳図かずおが1975年に発表したソロ・アルバム。作詞・作曲・歌唱・ジャケットイラストレーションのすべてを楳図本人が手掛けたまさにオール自作自演の作品集。
自身の漫画と同タイトルの曲名としながらも、別の角度から「イメージ・アルバム」的に制作された楽曲。筒美京平、近田春夫をもってして「天才」と言わしめた作詩能力、不羈独立の作曲能力、天衣無縫の歌唱力によって聴く者全ての心に深い爪あとを残す作品となっている。
友達とあまり遊ばず、ひとりでいることが好きな少年・等。ある日、ゴミ捨て場で頭の大きさくらいの木の切れ端を拾ってきた等は、そこから自分だけの「ロボット」を作り上げる。何本ものクギを打ち付けた歯、縫い跡の目立つ髪や眼など、はた目には不気味な人形に“モクメ”と名付けた等は、やがて「本当に動いたらなあ」と思うようになり、宇宙のエネルギーに念力をかけて願いごとを叶えようとするが…
少年期の儚さと怖さを描く傑作短編集、表題作「ねがい」ほか全7編!
すなおでよい子な幼稚園児・沢田まことちゃん!だが、世紀のアイドル・まことちゃんを待つのは、百たたきか逆さはりつけ!?まことちゃんと沢田一家が巻き起こす、エネルギッシュ・ギャグ!!
21世紀への警鐘!楳図かずおの最高傑作!産業用ロボットが、ある日突然意識を持った!それは、少年さとると少女まりんの純粋な心が作り出した意識であった!
父親から「うちの会社にロボットが入社する」と聞いたさとるは、ロボットに興味津々。次の日、学校で同級生にこのことを話すが、誰も相手にしてくれない。その頃、さとるの父親の工場にはロボットが届いていた。そのロボットとは…。
少年・想が夢で見、体験した戦慄の物語。流血、嘔吐、飛び出る内臓や目玉全編これスプラッターの極みといえる生理的恐怖の集大成。全5話で構成された傑作ホラー!
続編として、1988年から「少年サンデー」で連載された“平成版”まことちゃん!
聖秀幼稚園うめ組・沢田まことが繰り出す超絶ギャグの数々に、ビチグソ級の衝撃必至!! グワシッ!!
「14歳で終わる」。占い師の謎の言葉から始まる物語。果たして、地球はどうなってしまうのか?人類の行く末に未来はあるのか?地球上のすべての生物に警鐘を鳴らす楳図かずおの集大成的作品。
汚れた大気にあふれた地上を避け、地下に快適な世界を造り上げ、生活を営む未来の地球。食事もバイオ技術の恩恵を受け、人工的に作成・供給されていた。そんな中、バイオ食品工場の単なる鶏の培養肉となるはずだった細胞から突然変異した生物が生まれた。その生物は驚くほどのスピードで成長し、とてつもない知性を有していた。その名はチキン・ジョージ!!
楳図かずおの初期の短篇恐怖漫画や入手不可能になっていたシリーズを角川ホラー文庫として再編集・新装版・巻末おまけ企画付きで刊行。全11巻。
1975年に発売された楳図かずお幻の名盤「闇のアルバム」。
その第二弾が、実に36年の時を超えて完成。ロック、歌謡曲、童謡、タンゴ、ジャズ、ブルース…。
ほぼ全曲を楳図かずお自身が作詞作曲。
音楽家・楳図かずおの脳内を追体験できるアルバム。
楳図かずおが77歳にして映画監督としてデビュー。
自ら脚本・監督を手掛け挑む本作は最恐ホラーにして今まで多くの読者を魅了してきた、楳図作品創造の秘密を解き明かす自叙伝的なストーリー。漫画家・楳図かずお(片岡愛之助)のもとに、ある出版社から彼の生い立ちを本にしたいという話が舞い込む。担当編集者・若草さくら(舞羽美海)は取材をするうちに、楳図独特の創作の原点には、亡くなった母・イチエ(真行寺君枝)の影響が大きいことを知る。やがて、さくらの周りで次々に起こる怪奇現象。死んだはずの母の怨念が、楳図とさくらのまわりで底知れぬ恐怖を巻き起こしはじめる。
『14歳』以来、実に27年ぶりの新作として「楳図かずお大美術展」で発表された、101点の連作絵画作品。
『わたしは真悟』の続編であり、同時に時空を超えたそのパラレル・ビジョン(並行世界)でもある。
時系列に沿って展開される物語性を持つ点ではマンガに近い部分もあるがマンガと違ってコマ割りはなく、一枚一枚が独立して鑑賞できるものとなっている。“マンガ”のドラマ性と“美術”の豊かな感性を一つに。
天才の証明!マンガノテッペンカラアートノテッペンへトビウツレ。